【スイス】遅れて日本食への関心高まる 特に人気はラーメン カップヌードルも普及

スイスと言えば、チューリップやチョコレートなどが有名ですが、特に日本人がスイスと聞いて思い浮かべるのは「アルプスの少女ハイジ」でしょう。

作中ではスイスの大自然やのどかな酪農風景などが描かれており、その美しい情景に憧れてスイスを訪れる日本人も多くいます。

のどかなイメージのあるスイスですが、今では日本のラーメンブームが到来しています。伝統を重んじるスイスでは、日本食の普及は他のヨーロッパ諸国と比べて遅れているといわれています。実際にスイスでは「寿司」の知名度はあるものの、10年程前までラーメン屋はありませんでした。

今ではラーメンブームが到来してからラーメン屋が急増しており、中には行列ができる店もあるようです。

そこでこの記事では、スイスで日本食がどのくらい浸透しているのか、また現地のラーメン事情について詳しくご紹介していきます。

スイスで日本食は浸透しているか

今や世界中で寿司や天ぷらなどの日本食が人気となっていますが、実はスイスでも少し遅れて日本食がブームになっているようです。

スイスにも中華やタイ料理などのレストランがありますが、一番人気のアジア料理は日本食なのだそうです。他のアジア料理に比べてヘルシーで味がおいしい点が好評になっています。その他にも、日本のアニメや漫画の影響で日本食に興味を持つ人が多くなってきているようです。

スイスのスーパーでも日本食を手に入れることが容易になりました。よく販売されているのは豆腐・おにぎり・醤油などがあり、他にも自宅で寿司を作れるように寿司酢や焼き海苔などがあります。

数年前までは日本食を取り扱っているスーパーはほぼありませんでしたが、日本食ブームが来てからガラッと変わったのが分かります。

また近年、スイスでは枝豆が飼料として注目されており、現地の農家が参加する大豆や枝豆の栽培研修などが行われています。栽培された枝豆は主に養鶏で使用されているようですが、食用としても需要が高くなっているようです。枝豆の人気が高まっている今、スイスの気候でも増産できるような新しい品種の枝豆開発が進んでいます。

ラーメンブームが到来 ラーメン屋密集エリアも

スイスは物価が高く、外食でラーメンを食べると1杯2500円以上するほどです。そんな高級料理でもあるラーメンですが、スイスでもラーメン屋の前に長い列ができています。

行列ができるほど人気のラーメン屋では、味噌やとんこつ、醤油などの味が定番になっているようです。ラーメンのトッピングに鶏胸肉が使用されているなど、スイス人の好みに合わせたアレンジにもなっています。

スイスでラーメンブームが到来したこともあり、スイスの一部エリアではラーメン屋が密集しています。ラーメン屋のオーナーはほとんどが日本人以外の方で、日本のラーメンをイメージしたメニューであったり、スイス人に合わせたメニューであったり、店によって違ったラーメンが楽しめるようです。

スイスでのラーメンの食べ方

現地のラーメン屋ではスイス人向けにアレンジしたラーメンが人気になっています。

次からは、スイスでラーメンはどのように食べられているのか見ていきましょう。

ラーメンはフォークで食べる

スイス人は新しい物よりも伝統を重んじる傾向があります。他の国に比べると、日本食への関心や興味は、少し遅れて高まってきているといえるでしょう。

そのため箸を扱えるスイス人はそこまで多くなく、ラーメンを食べる際にフォークを使用する人がほとんどです。

日本人からすると「フォークを使用してラーメンを食べるなんて!」と感じますが、箸の使い方をマスターするより先にフォークを使用してラーメンを楽しみたい人が多いのでしょう。

熱い食べ物が得意ではなく、ぬるめの温度に調整

スイス人は熱い食べ物が得意ではないようで、現地のラーメン屋で提供されているメニューは大体ぬるめの温度で出されています。

日本では熱々のラーメンを季節に関係なく楽しむ人が多いですが、スイス人の間ではぬるめの温度で作られたラーメンが定番になっているようです。熱い食べ物は冷めてからじゃないと食べない人が多いヨーロッパでは、汗を流しながら食べる習慣が無いのでしょう。

ベジタリアンでも食べられるベジラーメンが登場

日本ではまだまだ少ないですが、ヨーロッパではベジタリアン人口が年々増加しています。

そのため現地のラーメン屋では、ベジタリアン向けのラーメンを提供しているところが多くなりました。ベジラーメンは野菜のみでダシを作っておりヘルシーなので、ベジタリアン以外の人にも人気になっているようです。

カップヌードルやインスタントラーメンも普及

ラーメンブームのスイスでは、カップヌードルが現地のスーパーでも販売されるようになりました。カップヌードルの他にもインスタントラーメンやカップラーメンなどが販売されているようで、売り切れになる場合もあるくらい人気なのだそうです。

それでは、現地のスーパーで販売されているインスタントラーメン事情についてより詳しく見てみましょう。

欧州産のカップヌードルが人気

スイスで販売されているカップヌードルはオランダにある日清の工場で作られています。

日本からカップヌードルを輸入すると多額の費用がかかってしまうので、オランダ産のカップヌードルを取り扱う店が増えています。オランダ産と日本産のカップヌードルは味の違いがほとんど無いので、スイスでも日本の味が受け入れられているといえます。

値段は日本よりも高め

日本では約180円で購入できるカップヌードルですが、物価が高いスイスでは300円くらいで販売されています。

それでも、手軽に食べられることや味の種類が豊富なことから現地で人気を集めています。

さらに、当時はインスタントラーメンがアジアショップのみで取り扱われていたので、現地のスーパーでも取り扱われている今と比べると、ラーメンの浸透化が進んできていることが分かりますね。

まとめ

スイス人は新しい物よりも古き良き物を好む傾向にあるので、他のヨーロッパ諸国に比べ10年程遅れて日本食ブームが到来しています。日本食はヘルシーでいろいろな種類もあり、味もおいしいのでスイス人からは好評になっています。

今ではラーメンブームが到来し、日本と同じ味のものやベジタリアン向けのヘルシーなものまで提供されています。箸を使わずフォークを使用したり、スープは少し冷ましたものにするなど、スイス流にアレンジした食べ方をされていることもわかりました。

まだまだ日本食ブームが到来したばかりのスイスでこれからどのような日本食が人気になっていくのか、また、スイス人がどのように日本食をアレンジするのかなど、さまざまな期待ができるでしょう。

シェアする