JAPAN FESがニューヨークで開催 お好み焼きや大判焼きなど日本の名物が並ぶ
2022年、あの大人気イベント「JAPAN FES」がニューヨークに帰ってきました。現地にいる日本人だけでなく、日本大好きなアメリカ人にもファンが多い、毎回にぎわいを見せているお祭りです。
このJAPAN FESに行けば、日本でも人気がある日本食がたった1日で堪能できてしまいます。言い換えれば、日本の商品を紹介しているフードフェスとも言えるでしょう。
そこで、今回はJAPAN FESの説明と、FES中に特に人気を集めている日本食についてご紹介します。
JAPAN FESとは
JAPAN FESは日本文化を海外へ伝えることを目的として、2011年にスタートしました。
今では年間10万人以上を集めるビッグイベントとなり、日本文化の人気の高さを際立たせているフードフェスと言えるでしょう。場所はアメリカのニューヨーク市で、毎年開催されています。2022年はChelsea, Astoria, Upper West Side, Brooklyn, East Villageと場所を変えながら、4月〜10月まで開かれる予定です。
JAPAN FESのコンセプトは日本のお祭りであるため、ストリートの両側に様々な屋台が立ち並んでいます。焼きそばなどの屋台フードも楽しめますが、この他にもヨーヨーすくいや浴衣コンテストなど、日本の祭りを象徴する催し物もあります。
運営しているのはジャパンフェス実行員会。日本の祭りを通して、日本の商品と文化を知ってもらえる場所をニューヨークで提供し続けています。今では、日本全国から60以上のレストランが参加し、アメリカのメデイアからも多数取り上げられる有名イベントへと成長しました。
人気商品6選
日本の伝統工芸品も販売されているJAPAN FESですが、やはり人気があるのは日本食です。商品によっては、開始からたった数時間で数万個が完売してしまうものもあるようです。
ここでは屋台フードとスイーツに分けて、それぞれの人気ベスト3をご紹介します。
人気の屋台フード3選
人気の屋台フード1つ目は「お好み焼き」です。
JAPAN FESでは、毎年「KONAMON Fes」と呼ばれる粉物コンテストが開かれています。粉物とは小麦粉から作られた食べ物のことで、日本では「お好み焼き・焼きそば・たこ焼き」が挙げられます。このKONAMON Fesのスポンサーとなっていのは、日本でも有名なあのオタフクソース株式会社です。
2019年のKONAMON Fesには、日本とアメリカから合わせて9店舗が出店し、その中で見事優勝したのは、東京にあるお好み焼きいまりの「広島風お好み焼き」でした。広島風お好み焼きは、具材である焼きそば・キャベツ・豚肉・卵を混ぜ合わせずに重ねていき、最後にひっくり返したら完成です。
一般的に知られているお好み焼きとは異なり、生地と卵の間に焼きそばが挟んであるお好み焼きです。味の決め手は焼きそばソースとマヨネーズで、目の前の鉄板で焼いたアツアツを食べるのが一番おすすめな食べ方です。
2つ目は「たこ焼き」です。
たこ焼きも粉物で、このことからもJAPAN FESでの粉物人気がうかがえます。一口サイズの丸いたこ焼きは、特別な鉄板を使って作られます。作り方は、小麦粉・卵・水を混ぜて作られた生地の中に、小さなたこを入れて転がしながら焼きあげます。
たこ焼きの味付けは、ウースターソースの味に似たたこ焼きソースとマヨネーズで、その上に刻んだ青ネギがトッピングされます。外はカリカリなのに中はトロトロの食感がアメリカ人を虜にし、リピーターも多くいます。
JAPAN FESが開場する前から長い列ができているのも事実です。最近では、スパイシーなたこ焼きや明太マヨネーズ味も登場し、普通ではない味も楽しめます。
そして、3つ目は「ラーメン」です。
アメリカだけでなく、世界中で愛されている日本のラーメンは、JAPAN FESでも開場後すぐに完売してしまうほどの人気ぶりです。ラーメンにおいてもKONAMON Fesと同様、毎年RAMEN Fesが開かれています。
2019年の優勝者はニューヨークにあるシンカラーメンで、和牛とんこつスープで挑みました。第2位は、横浜から参加した地獄の坦々麺で、辛すぎる味が激辛マニアの心をつかんだようです。
そして第3位に入賞したのは、大阪にあるKUCHEです。ここのラーメンは麺を豚骨ベースの濃厚なタレにつけて食べるつけ麺タイプです。ラーメンと言っても色々な種類があることがこれからもわかります。
基本的にラーメンはスープで味が決まるため、そのお店によってラーメンの味が違ってきます。選べるということもラーメン人気が続いている理由と言えます。
人気の屋台スイーツ3選
ここからは人気の屋台スイーツを3つご紹介します。
1つ目は、日本でも身近な「大判焼き」です。日本での定番は白あんや黒あん、最近ではクリームやチョコレートも出てきましたが、JAPAN FESで最も人気があるのは抹茶味の大判焼きです。
抹茶を混ぜ込んだ生地を丸型の鉄板に流し、その中に黒あんを入れて、その上に抹茶生地を流して焼きます。これで、抹茶色の生地に包まれた大判焼きの完成です。
JAPAN FESで人気の抹茶大判焼きには、黒あんと一緒にもちが入っており、抹茶・あんこ・もちと3つの日本の味が楽しめる商品です。
2品目にご紹介するのは「スフレチーズケーキ」です。
じつはスフレチーズケーキは、日本発祥のスイーツです。スフレとは、フランス語で「膨らんだ」という意味で、メレンゲに色々な材料を加えたお菓子全般のことを指します。チーズケーキ生地にメレンゲが加わることで、スフレチーズケーキはふわふわした食感に仕上がります。
そして、JAPAN FESに出店している有名なチーズケーキ屋さんはUncle Tetsuです。1990年に福岡で営業をはじめ、日本では「てつおじさんの店」として知られています。海外志向が強く、アメリカだけではなく、カナダやオーストラリア、中国にも進出している人気店です。もちろんニューヨークにも店舗を出しています。
てつおじさんのチーズケーキの特徴は、素材の味を活かした甘さ控えめの柔らかい食感です。使用しているチーズクリームにも強いこだわりがあるようです。
3品目は「スフレパンケーキ」です。
チーズケーキと同様にこれもスフレタイプで、メレンゲを使ったふわふわのパンケーキのことです。じつは、2019年にJAPAN FESが初めてスイーツコンテストを開催した際に、数々の賞を受賞したのがこのスフレパンケーキでした。
出店者はニューヨークにあるSoftbiteというお店ですが、日本のスフレパンケーキを作るためにかなりの年月を費やしたようです。原料である小麦粉も、日本から輸入したものを使っています。
日本産と海外産の小麦粉には、含まれるタンパク質量に大きな違いがあり、日本産の方がタンパク質の含有量が少ないことがわかっています。結果的に、日本産の小麦粉を使うと膨らみが少なくなる分、甘味を強くしてもっちりした食感を与えることができます。
他にも、プレーン味、チョコレート味、抹茶味などバラエティに富んだテイストと、かわいい見た目も人気のポイントです。
まとめ
今回はJAPAN FESの説明と、人気のある屋台フードとスイーツについてご紹介しました。
日本文化を伝えるため、2011年に始まったJAPAN FESは、今ではニューヨークの誰もが知るイベントへと成長しました。1日で様々な商品に会える日本食の祭典と言っても良いでしょう。
特に人気なのは、焼きそば・お好み焼き・たこ焼きなどの粉物フードで、スイーツに関しては、チーズケーキやパンケーキのスフレタイプが人気のようです。
JAPAN FESは日本からの出店が多いため、このイベントに参加するだけで、現在日本で流行っている商品の把握が可能です。