獺祭、男山、八海山など アメリカで日本酒人気高まる あわせて寿司や天ぷらを楽しむことも

昨今、日本食への注目が集まり日本酒の人気も高まっているようです。さらに、日本酒は様々な銘柄が楽しめるのも好印象のようです。

実際、アメリカを中心として日本酒の需要は高まりつつあり、世界中で和食ブームが広がっています。

今回は、アメリカでの日本酒事情について紹介します。

アメリカの日本酒事情

日本酒の海外における人気は高まっており、日本酒の輸出量、金額ともにここ数年は伸び続けています。

アメリカだけでなくアジアの国々さらにはイギリスや、フランスからも需要が高まっています。

近年の和食ブームが追い風となり、アメリカでは他の国へ先駆けて日本食レストランを中心に日本酒が提供されてきました。

また、日本酒を「SAKE」として親しんでおり、最近ではバーや日本食レストラン以外でも楽しめるようになっています。

日本酒と共に拡大する日本食

「和食」は2013年に国連(UNESCO=国連教育科学文化機関)により「世界無形文化遺産」に認定されました。

これにより近年、日本食が世界より脚光を浴びており、海外では日本食のレストランが急増しています。

特にアメリカでは日本食は確固たる地位を築いており、寿司はもちろんのこと、うどん、焼き鳥、居酒屋などのレストランも増えてきています。

こうした日本食の浸透に伴い、日本酒も認知されていき、日本酒の輸出量も増加傾向にあります。

2013年には初めて100億円を突破して以降、順調に輸出量を増やしていますが、その中心はアメリカです。

アメリカ産日本酒と日本酒

アメリカで日本酒を愛飲する場合、ネックになるのが価格です。

日本からアメリカに輸出をするとなると、輸送コストや中間マージンが発生してしまうため、どうしても価格が高くなってしまうという実情があります。

例えば、同じ日本酒を日本で購入するのとアメリカで購入するのでは1.5倍~3倍、レストランではさらに割高となってしまいます。

そのため、一部の大手酒造メーカーが、西海岸に工場を設けて比較的リーズナブルな日本酒を現地で生産し始めました。

結果、日本産の日本酒と比べて圧倒的に低価格での販売が実現し、約8割のシェアを獲得することができました。

しかし、アメリカ産の日本酒は辛口のものが多く、特別純米のような芳醇な香りを楽しむ吟醸酒が少ないようです。

このように、アメリカ産の日本酒だけでは日本酒の幅の広さを理解してもらうことができていません。

今後は、ワインのように幅広いグレードが日本酒にも存在することを理解してもらう必要があります。

なぜアメリカで日本酒が人気なのか

日本酒ブームにより海外では日本酒の人気が高まっています。

しかし、少し前までは日本酒は高級日本料理店でしか楽しむことができず、日本酒のイメージはあまり良いものではありませんでした。

近年では、日本で飲むものと同レベルのものが手に入りやすくなったため、日本酒の人気が高まっています。

そこでここでは、アメリカで日本酒が人気な理由について紹介します。

好みに合わせて選択できる

アメリカでは様々なお酒が飲まれています。特に、地域によって好まれるお酒も変わってくるようです。

日本酒は生酒や吟醸酒、純米酒など様々な種類から選択することができるため、自分に合った銘柄を探すことも楽しみの1つのようです。

季節に合わせることができる

日本食は料理に季節感を表現するのが特徴です。週の食材に合わせて日本酒も選ぶことができるため、季節の食事に合わせて日本酒をお勧めすることで喜ばれます。

アメリカではホームパーティーもよく行われており、季節や行事に合わせて日本酒を選択できるのも日本酒の魅力といえます。

アメリカで人気の日本酒銘柄

海外でも日本の「SAKE」は人気が高まっています。前述でも紹介した日本食ブームがきっかけとなり、パーティーにも登場しています。

和食の健康的なイメージの後押しもあり、今やその価値は高く評価されています。ここでは、アメリカでも人気の高い日本酒の銘柄とその特徴について紹介します。

獺祭

出典:旭酒造株式会社公式ホームページ

獺祭とは山口県東部にある岩国市の「旭酒造」で作られている純米大吟醸です。

獺祭の特徴とは、酒造りに山田錦を100%使用して、日本酒の最高ランクともいえる純米大吟醸造りに特化していることです。

味はフルーティな香りとすっきりとした飲みやすさに特徴があり、フルーティな飲みごたえが好まれるアメリカ人にも多く受け入れられています。

また、日本酒のお酒臭さが少なく「ワイングラスで飲む日本酒」とも呼ばれており、パーティーなどでは特に好まれます。

男山

出典:男山株式会社公式ホームページ

男山とは北海道旭川の名水で醸す地酒です。1977年に日本酒では世界初となるモンドセレクション金賞を受賞した北の大地を代表とする日本酒です。

男山はきりっとした辛口淡麗が特徴的なお酒です。舌にしっかりと米の旨味を感じつつ口当たりはさっぱりと軽く飲みやすい仕上がりになります。

アメリカ産の日本酒は辛口なものが多く、辛口の日本酒を好むアメリカ人に受け入れられて日本酒です。

八海山

出典:八海醸造株式会社公式ホームページ

八海山は新潟県の魚沼市作られている日本酒で、雑味のないクリアな味わいで、まろやかな口あたりとフルーティな香りが楽しめます。

この日本酒は美味しいだけでなく、ボトルもおしゃれで目を引くデザインが特徴的で、アメリカ人からも人気があります。

おしゃれなデザインとワインのようなフルーティな飲みごたえはパーティーなどでよく好まれる一杯です。

アメリカでの日本酒ブームと一緒に楽しまれる日本の食材

アメリカでは日本酒のブームとともに日本の食材も多く楽しまれるようになりました。それはヘルシーさや見た目の良さ、質の高さなど様々な理由があります。

日本酒は日本食と一緒に楽しまれることも多くあります。ここでは、日本酒と共に楽しまれる食材について紹介します。

寿司

寿司がアメリカ人に人気な理由の1つとして、健康ブームが挙げられます。

昨今では、健康を気にするアメリカ人が増えており、日本食はヘルシーで健康的なため、人気が高まっています。

中でも、寿司は魚中心でヘルシーなイメージもあるため、人気が高いです。さらに、巻きずしなど食べやすいことも好まれる理由です。

寿司は「カリフォルニアロール」のようにアメリカ国内でアレンジされるほど受け入れられてきています。

とんかつ

アメリカ人は肉を好む人が多く、その中でもとんかつは特に人気の高い料理です。

ボリュームがあり食べごたえがある点も人気の理由で、さらに日本酒だけでなくビールにも合います。

日本での人気の高さから最近ではとんかつの専門店も増える程、日本酒と共に楽しまれる食材の1つです。

天ぷら

寿司の次に有名な日本食といえば天ぷらです。天ぷらは魚や野菜など、様々な食材を食べることができるのも特徴的です。

その中でも特に人気の高い食材はエビですが、シイタケやカボチャも人気が高い食材です。

また、季節の食材も楽しむことができるため、季節に合わせた食材と日本酒を楽しむことができることが、アメリカ人にも受け入れられる理由のようです。

まとめ

今回紹介した日本酒はアメリカだけでなく海外で注目が集まっています。さらに、日本酒に注目が集まることで日本食に対する興味も上がっているようです。

健康ブームなども後押しする形になっていますが、日本食の文化が海外から注目を集められることで独自の発展をしているところもあるようです。

これを機に日本の文化が海外でどのように楽しまれているかを調べて楽しんでみるのも面白いかもしれません。

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