ドイツでおにぎりが流行 一番人気はサケ、お茶や枝豆も注目 アニメの影響もブームを後押し
日本食ブームのドイツでは、おにぎりの人気も年々増えています。最近ではドイツでもおにぎり専門店などが増えていることから、おにぎりの人気度が分かります。
この記事では、ドイツでどのようなおにぎりが人気なのか、どのくらいの値段で売られているかなど、ドイツで販売されているおにぎりについて詳しく紹介します。
ドイツ人はおにぎりを食べるのか
「サンドイッチのようにすぐ食べられる」「カロリーが高くなくヘルシー」と、ドイツ人でもおにぎりを食べる人は多いです。
おにぎりは手頃な価格で販売されていて、歩きながらでも食べられるというメリットから、人気が増えてきています。
ドイツのスーパーや駅内の売店に並ぶおにぎり
最近では、日本のようにスーパーのお惣菜コーナーや駅の売店でもおにぎりを目にする機会が増えました。
見た目は日本のおにぎりに似てますが味や触感は全く異なり、パサパサのご飯にポロポロと落ちてしまう具が入っているので日本のおにぎりを知っている人からすると少し残念な出来具合です。
それでも値段は2.99€ (約400円)と日本より高めになりますがドイツ人にはウケが良いようです。
日本食材店で売られているおにぎりは1.90€ (約260円)で全て手作りなので、スーパーで売られているような機械が作ったおにぎりよりもコストパフォーマンスは高いです。
ドイツではラーメンの1杯の平均額が1500円と高くなりますが、比べておにぎりはお手頃な値段で購入することができ、仕事のお昼休憩などにサッと食べられます。
これらの要因もおにぎりが人気なポイントなのでしょう。オフィス街周辺におにぎり専門店があると、お昼時間は行列ができることが容易に考えられます。
アニメや漫画の影響で広がるおにぎりブーム
日本の代表アニメである「千と千尋の神隠し」で主人公がおにぎりを食べるシーンは印象深く、それがきっかけとなり日本食に興味を抱く人やアニメを真似しておにぎりを作る人も増えています。
日本では有名アニメキャラクターをおにぎりのパッケージにしている店もありますが、海外では残念ながら入手することは不可能です。
ドイツでも日本のアニメや漫画などのフェスティバルやキャラクターのコスプレコンテストが開催されているので、イベントを機会にアニメキャラクターとおにぎりのコラボ商品などがあると、数分で売り切れてしまうかもしれませんね。
おにぎりのレシピで自作する人も
大手スーパーやドイツ版クックパッドなどのサイトではおにぎりのレシピを公開しているところも多くあります。
レシピを覗いてみると寿司用の米や、酢とサトウキビなどが載っており、日本のおにぎりとは随分違った物が出来上がりそうです。
大手スーパーや料理レシピサイトで間違ったおにぎりのレシピを紹介されていることも多く、日本の伝統的なおにぎりを知らないドイツ人も多いので、家庭でも作れるおにぎりのレシピを公式サイトで紹介したりすると良い宣伝になります。
さらに店頭で日本米や海苔なども並べるとおにぎりを買ったついでや、「美味しかったので家で作ってみたい」と、買い求める人もいるでしょう。
どのような具が人気?
ドイツ人好みのおにぎりは味の濃い物に限るので、ドイツで売られているおにぎりのほとんどはパンチの効いた具やピリ辛な味です。
ここからは、日本とは違ったドイツで人気なおにぎりとは何なのかを詳しく見ていきましょう。
人気ナンバーワンはドイツ人も大好きなサケ
ドイツで売られているおにぎりで一番人気な具はサケです。海の無いドイツでもサケは驚異の人気を誇っており、街中の魚屋やスーパーの魚コーナーなどでサケ1キロを買っていく客も珍しくありません。
サケの具でも多いのが濃いめの塩味、ワカメや枝豆との組み合わせなどで、サケ本来の味が楽しめるような食材との組み合わせであるとウケが良いです。
日本でもお馴染みのツナマヨや梅などの具
日本のスーパーでよく並んでいる梅やツナマヨおにぎりはドイツでも人気です。梅はドイツで仕入れることが難しいので、日本から輸入するかアプリコットを代用して梅干しを作るのが一般的です。
また、ドイツのマヨネーズは日本の物よりも味が少し独特なので苦手という日本人も少なくありません。ツナマヨをサンドイッチに挟むなら全く問題はありませんが、おにぎりの具として食べるには日本のマヨネーズを使用するのが無難です。
枝豆やシイタケなどヘルシーな具
ドイツではベジタリアンやビーガンも多いので枝豆やシイタケ、かぼちゃなどの具を入れたおにぎりもあります。
具が野菜だけになると味がさっぱりしやすいので、味噌やキムチなどを組み合わせるなど味の調整が必要になります。また、日本ならではのゆずやシソなどの食材を活かすとドイツ人ウケが良いです。
意外な具材の組み合わせも
ドイツでは日本人に発想できないような具の組み合わせをしたおにぎりも人気です。実際にスーパーのおにぎりを見てみると、ビーガンやベジタリアンでも食べられるレーズンやかぼちゃ、パクチーの入った具や日本のピーナッツが入った具などがあります。
ピリ辛な食べ物もドイツでは人気があるので、チリとチーズの組み合わせやツナとスパイスを組み合わせた具などさまざまな種類が売られています。
色々な人種の住むドイツならではのおにぎりが多いので、日本では食べられないおにぎりに興味を持つ人も多いでしょう。
おにぎりと一緒に食べられている日本の食材は?
おにぎりと一緒にお惣菜やお茶を買うドイツ人は多くいます。
もちろんドイツではお茶やお惣菜は日本よりも高めの価格になりますが、おにぎりとは別に日本食を楽しみたいドイツ人は沢山います。それでは具体的にどのような日本食を一緒に食べているのか見ていきましょう。
お茶
「体に良い」「飲むとスッキリする」とお茶を好んで飲むドイツ人は多いです。最近ではどこのカフェやレストランでも見かけるほどドイツに浸透してきているお茶は、おにぎりとの相性も抜群なので一緒に買い求める人が増えています。
煎茶や抹茶、緑茶に麦茶など、どの種類でも人気が高いのは日本と変わらないですね。
枝豆
枝豆の皮も食べるドイツ人もいるほど、副菜の中でも圧倒的に人気が高いです。
ドイツのアジアショップでも枝豆は必ずといっていいほど販売されており、売り切れている場合もあります。冷めても美味しく食べられ、値段も安い枝豆もおにぎりと一緒に食べられているようです。
からあげと卵焼き
日本のお弁当でよく見るからあげと卵焼きにおにぎりのセットはドイツ人も好んで食べます。
卵焼きは日本食レストランに行かない限りなかなか食べられないので、おにぎりと一緒に手作りのからあげと販売すると面白いかもしれません。
卵焼きはドイツでオムレツと言われ、ドイツにあるおにぎり専門店でも具に卵焼きを入れているところがあります。
まとめ
日本のアニメや漫画がきっかけで日本食に興味を持つ人やおにぎりを買い求めるドイツ人が増えています。
おにぎりはサクッと食べられる点と手頃な価格で購入できる点もドイツ人の間では評判になり、ベルリン・ドレスデン・デュッセルドルフ・フランクフルトなどでもおにぎり専門店が続々オープンしています。
日本人向けとドイツ人向けの具、またベジタリアンやビーガンでも食べられる具などさまざまな種類のおにぎりやお惣菜などを販売するとバリエーションも増えるでしょう。
日本食ブームのドイツではこれからも日本食の浸透が進むと思われるので、おにぎりの人気も年々増えていくこと間違いなしです。