アメリカ市場が注目!枝豆を始めとする日本のスーパーフードとは

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日本でもよく食べられている枝豆が、今アメリカで広がりつつあります。それは、枝豆が健康的な食材のためです。

アメリカでは健康意識の高まりから、ベジタリアンやヴィーガン(ビーガン)の方が増えており、枝豆以外の日本食の人気も続いています。

そもそもアメリカでの枝豆人気は、何が引き金となったのでしょうか?そこで、今回は「アメリカでの枝豆事情」をはじめとして、「枝豆が人気となった理由」、「枝豆以外のスーパーフード」について、順にご紹介していきます。

アメリカで枝豆が人気って本当?

枝豆がアメリカで人気なのは事実です。

最近では、枝豆がスクールランチのメニューにも登場するようになりました。基本的に、ベジタリアン向けメニューの食材として使用されることが多いようです。レシピ例としては、Fried Rice with EdamameやEdamame Noodle Bowlなどがあり、料理名にも枝豆(Edamame)がしっかり入っています。

このことからも「枝豆」という言葉が若い世代にも浸透していることがわかります。また、ほとんどのアメリカのスーパーマーケットで「冷凍枝豆」が購入できるようになりました。

これは枝豆が、家庭で使われる食材の一つになった証拠とも言えます。もちろん、枝豆が日本食レストランの定番サイドメニューであることは、今でも変わりません。

外食で楽しまれていた枝豆がスクールランチや家庭料理として受け入れられ始めた背景には、何か理由がありそうです。次は、アメリカで枝豆がウケている理由について説明します。

なぜ枝豆がウケるのか

アメリカで枝豆ブームが起こった理由には、国民の健康志向への高まりが影響しているようです。健康でありたいと願うアメリカ人が注目したのは、「ベジタリアンダイエット」と「スーパーフード」だったと考えられます。

まずは、アメリカにおけるベジタリアン人口について説明します。

アメリカで枝豆がウケる理由① ベジタリアンの増加

ベジタリアンの増加は今世界中で起こっていますが、特にアメリカでは著しい増加が見られます。2022年のデータによれば、10人に1人のアメリカ人が「肉は食べない」と答えたそうです。

2009年の時点で、アメリカ全人口のたった1%を占めていたベジタリアンが、2019年には人口の6%に達し、今では2000万人以上いると言われています。もともとアメリカ人は、自分の国の食事が不健康であることを自覚していたようです。

では、たくさんある野菜の中で、なぜ枝豆に焦点が当たったのでしょうか?その理由は、枝豆が栄養豊富な食材だからです。

アメリカで枝豆がウケる理由② スーパーフード人気

枝豆1粒には、タンパク質やビタミン・ミネラル、そして豆腐などの大豆製品でも注目されているイソフラボンが含まれています。日本ではおつまみのイメージが強いですが、海外では「ジャパニーズスーパーフード」と呼ばれています。

スーパーフードの定義としては、「栄養バランスがよく、他の食品と比べて栄養価が高い食品であること」が条件となります。また、枝豆は日本において伝統的な食品な一つであり、この食歴の長さもスーパーフードに値します。

スーパーフード発祥の地とも言えるアメリカでは、スーパーフードの認知度は高く、アメリカ人が知っているスーパーフードの中に枝豆が見事ランクインしたようです。もともと日本食はヘルシーフードとして認知されているため、受け入れやすかったのかもしれません。

枝豆を含むスーパーフードの人気は、アメリカ人の健康志向の高まりからまだまだ続くと考えられます。

アメリカではどのような枝豆料理が人気?

アメリカと日本の枝豆料理を比較してみると、少し違っていることに気付かされます。

日本では、枝豆をさやごと茹でて塩味で食べるのが定番ですが、アメリカでは枝豆をさやから出した豆の状態で料理に使います。例えば、枝豆を使ったサラダはとても人気があり、インターネット上でもよくレシピが紹介されています。

しかし、このサラダ以上に人気がある枝豆料理があります。それは「フムス」と呼ばれるレシピです。

アメリカで一番人気の枝豆料理:フムス

フムスとは「豆のペースト」のことで、中近東や地中海付近の伝統的な家庭料理です。枝豆フムスが人気な理由は、作り方がとても簡単だからです。

冷凍枝豆をフードプロセッサーに入れて、分量のねりごま・オリーブオイル・レモン汁・ニンニク・塩を加えて撹拌するだけで出来上がります。食べ方としては、パンに塗ったり、サラダにのせたり、そのまま食べたりと、人それぞれ好みの食べ方があるようです。

フムスの材料の中に動物性食品が含まれていないことから、ベジタリアンにも大人気です。枝豆フムスをスティック野菜につけて食べるのも美味しいと評判です。

他のスーパーフードとして人気の食材は?

スーパーフードには色々な食材がありますが、今回はジャパニーズスーパーフードについてご紹介します。

今回、人気のスーパーフードとしてご紹介するのは「納豆」と「豆腐」です。どちらも日本の健康的な食べ物として世界中で知られており、ベジタリアンにとっては貴重なたんぱく質源となる食品です。

人気のスーパーフード① 納豆

納豆は大豆を発酵させた食品で、日本では1万年以上前から食べられていたとも言われています。

納豆が人気の理由は、納豆の栄養価の高さにあります。栄養素によっては、1カップ分の納豆を摂取した場合、アメリカが推奨する1日の栄養所要量(RDA)の40〜80%を満たすものがあります。その栄養素とは、RDA80%以上を満たす鉄分、40%を満たす食物繊維・ビタミンC・カルシウムが挙げられます。

そして、納豆1カップ分に含まれるたんぱく質量は34gと高く、ベジタリアンにとっては良いたんぱく質源となります。ただ、納豆には独特の匂いと粘りがあるため、苦手な方も多いのは事実です。

納豆が苦手なアメリカ人は、スープやパスタに混ぜたり、トーストにのせたりして、納豆を楽しんでいるようです。

人気のスーパーフード② 豆腐

豆腐は、今では海外のスーパーマーケットでも手軽に買えるようになった日本を代表する食品です。アメリカのスーパーマーケットでは、日本以上に豆腐の種類が多く、その数は13種類にも及ぶようです。この事からもアメリカでの豆腐人気がうかがえます。

豆腐がスーパーフードである理由は、納豆と同様に栄養価が高いからです。豆腐100g(1/3丁)に含まれる栄養素は、食物繊維・カルシウム・ビタミンA・鉄分などで、特にカルシウム量はRDAの53%を満たします。

また、豆腐100g中のたんぱく質量は17g、カロリーは144kcalと高タンパク・低カロリーであることも人気の理由です。この他にも、豆腐に多く含まれるイソフラボンという成分が、骨粗しょう症の予防や更年期障害の症状を和らげる効果を持つ、と言われています。

健康的な食品として、豆腐人気はこれからも続きそうです。

まとめ

今回は、アメリカでの枝豆事情、枝豆が人気の理由、枝豆以外のスーパーフードについてご紹介しました。

現在アメリカでは、枝豆がスクールランチの仲間入りをし、スーパーマーケットでは冷凍枝豆が普通に購入できるようになっています。

枝豆人気の理由としては、「ベジタリアン人口の増加」と「スーパーフード人気」の2つが挙げられます。この背景には、アメリカ人の健康志向への高まりが深く関わっているようです。

枝豆以外のジャパニーズスーパーフードとして、今回は「納豆」と「豆腐」を取り上げました。大豆製品は栄養が豊富なだけでなく、日本においては長い歴史がある伝統的な食品で、これはスーパーフードに値します。

健康志向の高まりと同時に、枝豆をはじめとする健康的な日本食の人気はこれからも続くことでしょう。

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